秋の日のこと

2019年11月、兵庫県神戸市 通称・福原。2016年の年末に来てから3年ぶりとなる歓楽街を訪れていた。もちろん、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風適法)に定める店舗型性風俗特殊営業が目的だ。色々と思うところはあったが、とりあえず一週間ほど家で致すことなく備えてきた。

店は直前まで決めなかった。前日のうちに何件か目星は付けておいたが、新開地で降りてからスマートフォンで確認し、とりあえず当たりをつけて向かった。もしその店に到着する前に、目星をつけていた他の店が見つかったらそこに入ろう と思っていたが、結局当たりをつけた店に入店した。予約はなし。先客は1名。写真を見せてもらったところ、即1、1時間後1 という状態で、好みの問題から1時間後をチョイスした。近くの喫茶店でコーヒーとミックスサンドを食べた。予想以上に美味いミックスサンドだった。

1時間後、嬢と対面。写真よりはややお年を召している感じ。その後の会話の感じからすると、プロフィール+4~5歳程度だろうか。ただ、悪い嬢ではない。愛嬌もある。やや話が長いな…… と思いつつも適当なタイミングで服を脱ぎ、適当なタイミングで嬢のブラを外した。顔も身体も悪くない。技術に問題があるわけでもない。会話も、愛嬌も、決して悪くない。自分自身のコンディションを鑑みても、オナ禁はしてきた。酒は飲んでいない。体調も悪くない。万全の状態と言える。

でも駄目だった。いや、射精はしている。それなりに楽しく気持ちよく終わらせた。でも自分が一番良くわかっている。これはもう、駄目だ。

2019年11月、ついにこの業界からの引退を決意した。思い起こせば2012年のデビュー以来、多くの方からの応援や声援を受けて戦ってきた日々だった。ただ、いつも自問自答があった。本当に自分はこの業界に向いているんだろうか という気持ちがあった。でも、応援をいただくことでそんな気持ちを誤魔化して走ってきた。ここ数年の不調は自分が一番良くわかっている。色々と考えたし、色々と手を打ってきた。でも、改善されなかった。わかっている。問題は自分の気持ちにある。いや、今まで必死に目をそらしてきただけだ。俺は、そもそも、向いていない。


皆様、ご清聴ありがとうございました。
また適当なタイミングで総括をします。もしくは酒宴に呼んでください。それでは。