絶対に笑ってはいけない高尾山信徒峰中修行会(後篇)

酔っぱらっているので文章が多少おかしくても気にしないでください。
日本酒があって本当に良かった。

6月7日 早朝

朝5時起床だったかそのくらいだと思うが、前日21時に床に就いたので3時に目が覚めて二度寝した。修行に来ているはずなのに普段より睡眠時間が長いというのはどういうことなんだろうか。
朝から般若心経ライヴが開催されるため、適当に着替えて周囲の人の動きについていくように本堂へ。ちなみに二日目ではあるが般若心経はまったく覚えられない。本堂以外にも3か所くらい周囲を練り歩きながらひたすら般若心経を唱えていたが、行く先々でカジュアルに課金していく熱心な修行僧の姿くらいしか記憶に残っていない。

7:00

朝食。相変わらず精進料理だが、普段は朝食をとらないことが多いので修行なのに普段より健康的な生活になっている気がした。味はふつう。ここでもSENDATSUから周囲と会話をしましょう的なアレがアレするが完全にスルーして適当に飯食って部屋に戻った。

8:00

寺と言えば写経、写経と言えば寺というくらいおなじみの写経タイム。
般若心経がうっすらと書かれた半紙二枚と筆、硯、墨が配られ久しぶりに墨を溶いた。何を隠そう弊社は10年以上前まで書道を嗜んでおり学生の部では6段、成人の部では初段まで続けていた人間なので書道に関してはそれなりに馴染みが深いし今でも可能であれば書道を再開したいと考えている。が、写経ってクソつまんねーな……という想いしか湧いてこなかった。あのさ、書ってのは早く書けばいいってもんじゃないのよ?いっぱい書けばいいってもんじゃないのよ?一文字一文字、その文字がどういう意味で、どういう成り立ちで、それをつなげた言葉がどういう意味で、だからこそ文字と文字とをどう繋ぐべきなのかを考え、感じたうえで、そこに自分の気持ちを乗せるのが書道なのよ?お前等何なの?とりあえず書けばいいってもんじゃないんだぞ?書道ナめてんのか?殺すぞ?

10:00

若干のいら立ちを感じるものの、やはり書は人の心を穏やかにするし人の心を豊かにするのだと再確認したうえでBOZEのSEPPO TIMEが始まりました。題目は「理系坊主が見た仏教」
嫌な予感はしたんですよ。写経中に後ろのほうからWindows7の起動音聞こえてくるしさ、ステージにスクリーンとプロジェクターが用意され始めるしさ……。冷静に考えてほしいんだけど修行しに来てるのになんでそんな俗世感バリバリのWindows7起動音を聞かなきゃならんのか。こちとら会社で毎日聞いてるんだよ。クソが。死ね。いや、死ねは言い過ぎた。
そしておもむろに始まるBOZEのPresentation with Microsoft PowerPoint 2007。重要な文字は大体太字。なぜかフォントは明朝系。ちなみに会場のスピーカーシステムはBOSE。BOZEのSEPPOをBOSEのスピーカー越しに聞いているという事実に気が付いた時点で笑いをこらえるのに必死だった。
ちなみに理系坊主、理系って言ってる割にそんなに理系っぽくなかった。突如としてももいろクローバーZの話をし始めたかと思ったら、「気になったらYoutubeとかで聞いてみてください」とか言い出した時点で再度腹筋に致命的なダメージが加えられたり、「これがいわゆる坊主ミーツガールですね」とか言い始めた時点で魂が召されそうになったりしてたけど理系っぽさはあんまりなかった。有難さもあんまりなかった。

12:00

昼飯。妙に手作り感がある蕎麦と、妙に製麺所感がある蕎麦が混じった3色蕎麦アンド般若湯。ちなみに般若湯は非常に不味かった。はっきり申し上げて酒精の神様を馬鹿にしているとしか思えない味だった。

13:00

下山開始。大所帯でぞろぞろと登山道を下山していくのでいい迷惑である。良く晴れた日曜の昼下がりなので観光客も大勢いらっしゃっており、幾度となく指さされた。あと、先頭を歩くSENDATSUを見て「天狗だ!」などという若者も大勢見かけた。確かに天狗にしか見えない。
下山ルートは人数が人数なのでそれほど般若心境を唱えないし掛け念仏もない感じで進んでいった。弊社は割と列の先頭近くにいたのだが、修行僧一同の平均年齢はかなり高いため、幾度となく速度調整が行われる(≒後ろのほうからSENDATSUが走ってきて「ちょっとペース緩めてください」とか「後ろが遅れてるんでこの辺で一度休憩がてら隊列立て直しましょう」とか言い始めること)が行われていた。もはやレジャー以下である。

14:30

本日の最終イベントは柴燈大護摩。「さいとう」という響きに一抹の不安を感じないわけではないが、由緒正しい感じのフェスティバルである。これは要するにキャンプファイヤーであり、火を囲んで般若心経を唱えながら課金アイテムである札を火に投げつけるリチュアル的な行為らしい。なるほど、初日に10連ガチャよろしく10枚とか20枚単位で購入されていた木の札はこのためのアイテムだったのか。マジックで願い事的なサムシングを書き込んで燃やすと良いらしいが、なんだろう、この、せっかく俗世を離れて修行に来たのにも関わらず、煩悩丸出しな感じのフェスティバルは……。
弊社は当然ながら課金アイテムを所有していなかったので、とりあえず無料で参加できる感じの般若心経だけ唱え続けていた。

15:30

長かった修行もいよいよ終わりの時、閉会式が行われた。
この時点で弊社の気持ちはすでに「肉が食いたい」「酒が飲みたい」「修行はクソ」という方向に振り切れていたので、SUGOI SENDATSUが何の話をしていたのか全く記憶に残っていない。
なんか有難そうな話を聞いて、五十音順にSENDATSUから終了証を受け取り、あと初日の記念写真を受け取り、寺を後にした。

16:30

うめー!明るいうちから飲むビール最高にうめー!
獣の肉くそうめー!

19:00

うめー!日本酒くそうめー!
魚うめー!居酒屋最高!聖地最高!


以上です。
ちなみに翌日は軽い二日酔いでした。